世界各地でグランプリ受賞! | ||
トリノ国際女性映画祭 準グランプリ受賞 |
フィラデルフィア国際 G&L映画祭・グランプリ受賞 |
ミックスブラジル2003 グランプリ受賞 |
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作品紹介 | ||||||||||||||||||
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刻んだシワの一本にも、人生のプライド! 女性たちの性エネルギーが再起動する。 |
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浜野佐知監督作品 −キャスト− 吉行和子 ミッキーカーチス 正司歌江 白川和子 中原早苗 原知佐子 大方斐紗子 目黒幸子 −原作− 桃谷方子 『百合祭』 (北海道新聞文学賞受賞作 講談社刊) −製作− 株式会社 旦々舎 企画:鈴木佐知子 脚本:山崎邦紀 撮影:小山田勝治 照明:上妻敏厚 美術:奥津徹夫 音楽:吉岡しげ美 編集:金子尚樹 −後援− 株式会社 北海道新聞社/財団法人北海道文学館 −助成− 日本芸術文化振興会芸術団体等活動基盤整備事業 |
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老熟の性愛はタブーか? | ||||||||||||||||||
「老いらくの恋」は、時に微笑ましく受け入れられます。しかし、老年の性愛となると「老醜」「老残」といったイメージが強く、はっきりと忌避、封印されてきました。なかでも女性は、介護やアルツハイマーなど「老人問題」の対象となることが多く、主体的な性愛など、タブーと言っていいほど描かれることはありませんでした。 老年女性の性愛を、どこか辛らつながら、明るく肯定的に描き出した小説が、この映画の原作『百合祭』です。北海道在住の作家、桃谷方子(ももたに・ほうこ)さんの作品で、1999年の北海道新聞文学賞を受賞し、2000年に講談社から刊行されました。 登場するのは、69歳から91歳の7人の女性たちで、彼女たちが住むレトロなアパートに、ダンディなお爺さんが引っ越してきたところから、てんやわんやの騒動が巻き起こります。このお爺さん、「男は黙って・・・・・・」タイプの典型的な日本男性と180度異なり、華麗なレトリックで彼女たちを魅了します。 「花のように艶やかな女性たちに囲まれて、男冥利に尽きます」「宮野さんは、笑顔がいいねえ。菩薩さまのようだねえ」 |
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男女の平均寿命のギャップ | ||||||||||||||||||
この調子のいいお爺さんに、みんなが惹き付けられますが、その背景に、実は青壮年期の恋愛とは環境がまったく異なる、老年の特殊事情がありました。「この年になると、男が少なくなるんだもの、早く死んじゃって、さ」 「生きていたって、わたしたちにセックスアピールしてくれるような男でなけりゃ、ね」 なんという端的な嘆きでしょう。男女の平均寿命の差という即物的な要因によって、高齢女性はパートナーと死に別れ、孤独を余儀なくされているのです。さらに、「お婆さん」にセックスアピールする日本男性となると、絶望的に少ないことでしょう。 |
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エイジング・ハラスメントを笑い飛ばす | ||||||||||||||||||
彼女たちの一人は言います。「年をとっていいことなんて、ひとつもありませんよ。年をとった、ということだけで、ないがしろにされるんですから」。年令を理由とした差別、いやがらせが「エイジズム」「エイジング・ハラスメント」ですが、実際に年をとって当事者にならないと、見えにくい壁です。 この映画の老女たちは、それを笑い飛ばすかのように、果敢でエネルギーに満ちています。「可愛いお婆ちゃん」が理想的な老人像のように語られることがありますが、アパートの住人たちは「お婆ちゃん」というイメージの中に閉塞していません。エッチなお爺さんによって、性愛の可能性を示されると、それまでの殻を敢然と打ち破り、行動します。 遠くない将来に「死」が控えている現実が、飾りを捨てた単刀直入の行動に拍車をかけるのかも知れません。高齢者差別・<女性>というジェンダーに対する抑圧、という二重のカセに封印されてきた老女の性エネルギーが、生き生きと再起動する様子を、この映画は描きます。 |
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ストーリー | ||||||||||||||||||
73歳の宮野理恵さん(吉行和子)をはじめ、老嬢ばかりが住むレトロな洋館の毬子(まりこ)アパートに、ダンディで陽気な75歳の三好さん(ミッキーカーチス)が引っ越してきた。世間からは「お婆さん」としてしか扱われない彼女たちを、立派なレディ扱いして、華やかなリップサービス、時には手を握るなどのソフトタッチも試みる。 これには、長い苦難の人生を歩んできた彼女たちも、大家の奥さん(正司歌江)を先頭に、すっかり魅惑され、甘い蜜に群がる蝶々の群れのよう。三好さんは、老嬢たちのサンクチュアリのプリンス、光源氏として、一時期君臨する。宮野さんもまた、すっかり忘れていた体の奥の甘美な感覚を取り戻し、三好さんとセクシュアルな接触を持った。若い頃のセックスとは様相が異なるが、体を重ねた時の柔らかな感触に陶然となる。 しかし、次第に三好さんの意外な過去と実像が明かになってくる。そして誰もが「自分とだけ」と思い込んでいたのに、彼はとんだプレイボーイだった。すべてが明白になった時、彼女たちは驚き、怒るが、いつまでも「騙された!」などと恨み言は言わない。三好さんに触発されるなかで、社会が押しつけ、自分たちも受け入れてきた「お婆さん」の役割やイメージを振り払い、自らの内の眠れる欲望に向かい合ったのだ。そして、いささかの躊躇もなく、果敢に<生き直し>を開始する。なかでも宮野さんと横田さん(白川和子)には、意外な展開が待っていた・・・・・・。 |
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出演者のコメント | ||||||||||||||||||
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百合祭に出演して | ||||||||||||||||||
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