作品紹介 |
|
私はひとつ、人間の第七官にひびくやうな詩を書いてやりませう。 |
![]() −キャスト− 【尾崎翠を探して】 白石加代子 吉行和子 原田大二郎 宮下順子 白川和子 横山通代 石川真希 下元史朗 中満誠治 沢村一間 本城美佐子 前田翠 【第七官界彷徨】 柳愛里 宝井誠明 野村良介 井筒森介 佐藤一平 外波山文明 吉行由美 丸山明日果 野上正義 内海桂子(特別出演) 【現代】 岡本あつこ 響まりあ 加藤幸子 矢川澄子 −原作− 尾崎翠 『第七官界彷徨』 (尾崎翠全集・創樹社刊) −製作− 株式会社 旦々舎/『第七官界彷徨−尾崎翠を探して』製作委員会 企画:鈴木佐知子 脚本:山崎邦紀 撮影:田中譲二 照明:上妻敏厚 美術:奥津徹夫 デザイン:星埜恵子 録音:小関孝 整音:杉山篤 音楽:吉岡しげ美 編集:門司康子 助監督:坂口慎一郎 製作:松岡誠 ヘアメイク:小林照子 大川大作 馬場明子 デザイン:藍野純治 スチール:岡崎一隆 −製作協力− 鳥取県/鳥取県岩美町/倉吉市 映画『第七官界彷徨−尾崎翠を探して』を支援する会(東京・鳥取) −助成− 日本芸術文化振興基金助成事業 (財)東京女性財団助成作品 |
|
「尾崎翠」とは誰か |
![]() 尾崎翠は、主流派の自然主義の作家たちとは違って、自分の私生活については、ほとんど書き残していない。こまごまとした日常生活や恋愛事件など書くに値しない、現実や日常を越えた新しい感覚の世界を表現するのが文学だ、と考えていた。それで、尾崎翠の死後、彼女の人生をめぐって、いくつかの憶測や伝説が生まれる。なかでも、死の床で、「”このまま死ぬのならむごいものだねえ”と呟きながら大粒の涙をぽろぽろと流した」という余りにも有名な一節は、まるで彼女の”孤独で悲痛な”人生のシンボルのように流布した。翠の後半生は「空しく老いつづけた」「生ける屍」だったというが、しかし、はたしてそうか?90年あたりを境に、女性の作家や研究者が新しく尾崎翠を読み直す機運が生まれ、当初の蒼ざめて悲愴なイメージを一新しつつある。 |
|
そんなミミッチイ次元じゃない |
![]() |
|
境界線を揺るがす過激思想のかたまり |
![]() わたしたちの映画は、鳥取の地に閉塞しているように見えながら、秋晴れの日には白い風にまたがって太陽系に遊びに出かける気体詩人(「神々に捧げる詩」)を、どこまで追跡できたでしょうか。 |